風洞によって人工的な風を吹かせ,その中で構造物の縮尺モデルの周りの流れを調べます.

構造物の振動模型を使えば,風によって生じる構造物の振動も調べることができます.

室内回流式多機能境界層風洞
【解説】中立状態の大気境界層を模擬する風洞装置です。地上の地物は,全て地面の起伏や粗度によって乱流境界層の中に位置します。そのため,地物周りの流れや地物に作用する空気力は乱流境界層の特性に依存します。実際の地物と同じ状態を再現するためには,乱流境界層を模擬する必要があります。乱流境界層を模擬するためには,境界層が成長できるだけの吹走距離が必要になります。境界層風洞はそのために長い測定胴を有しています。

 

世界で一つだけの独自機構を持った竜巻シミュレータ。現在,高知大学への移設待ち。
マルチファン・マルチベーン型竜巻シミュレータ
【解説】竜巻は直接観測することが難しい現象です。そのため,実験や数値流体解析によって竜巻状流れを再現し,その流れの構造を調べることで研究します。実験的に竜巻状流れを再現する場合,収束流と旋回流を与えることが必要になりますが,この竜巻シミュレータでは,収束層外周に配置した40個のファンと40基のベーンを個別に制御することで,流入風速や流入角に分布を与えることができ,それによって生成される竜巻状流れの特性を制御することができます。また,地表面に相当する面はムービングベルトとなっており,移動状態の竜巻状流れも再現することができます。